2020都知事選の活動総括



 つなぐ会は都知事選そのものを総括する立場にありません。市民と野党の共闘を進める観点から、運営会議で何度も討論し、下記の三つを纏めていますのでご覧ください。

【A】2020年都知事選、候補者決定前後のつなぐ会の活動総括

【B】2020年都知事選、各地域活動の情報をつないだ役割の総括

【C】2020年都知事選、各地域から送られてきた総括


【A】2020年都知事選、候補者決定前後のつなぐ会の活動総括

2020/6/13 全9 市町村の市民・政党・団体が連携し、 《東京25 区選対》 の 「都政を変えよう!西多摩 ・ 昭島市民の会 」 を立ち上げ
2020/6/13 全9 市町村の市民・政党・団体が連携し、 《東京25 区選対》 の 「都政を変えよう!西多摩 ・ 昭島市民の会 」 を立ち上げ

2020/7/14 文責 鈴木国夫

(「市民と野党をつなぐ会@東京」共同代表)

 

1. 野党共闘の画期的な前進があった

 マスメディアでは報道されない事だが、今回の都知事選では、野党共闘に関して目を見張る前進が二つあった。

 

一つは、立憲民主党が宇都宮けんじ氏の政策を受け入れたこと。

二つ目は、東京のかなりの地域において、市民と野党の地域選対(連絡調整会議)が作られ、機能したことである。

2020/6/16 市民と議員が一緒に作った「都政を変えよう しぶなか市民選挙連絡会(しぶなか市民連)」がキックオフ
2020/6/16 市民と議員が一緒に作った「都政を変えよう しぶなか市民選挙連絡会(しぶなか市民連)」がキックオフ

 安倍政権が倒れない最大の理由は、野党が纏まらず、受け皿が無いからだと云われてきた。東京の各地域では、以前から市民組織が各党に「市民と野党の共闘で選挙に取り組もう」と働き掛けていた。今回は、立憲民主党東京都連からも地域選対を作ろうという呼びかけがあり、野党各党も素早く呼応し、短期間の内に、それぞれの地域で市民選対が出来た。各党と市民がごく普通に一緒に活動する状態が各地で生まれたことは、野党連合政権へ繋がる画期的な出来事だった。これは野党共闘を求めてきた市民運動の積み重ねの成果として自信を持ってよいことである。

 

2020/7/16 市民と議員が一緒に作った「市民選対」めぐろ・せがや 第5回会合にて任務終了の記念写真
2020/7/16 市民と議員が一緒に作った「市民選対」めぐろ・せがや 第5回会合にて任務終了の記念写真

 一般有権者には見えない内輪的な総括と思えるかもしれないが、筋道の通ったたたかう主体が纏まることを抜きに政権交代は考えられないので、今回の都知事選の成果は特筆に値する。

 小池都知事の大量得票には、災害時に人々が行政トップ変更のリスクを避ける心理も働いている。このことは与党側も学んでいると考えられるので、次期衆議院選挙でも対策を考えるべき課題である。

 今後は、この野党共闘の前進の上に、対コロナ政策の拡充、共闘の枠組み拡大等の課題を進めることにより、メディアが報道したくなるような説得力のある野党連合政権への動きを創りたいものである。

 

 「つなぐ会」は都知事選そのものを総括する立場にない。ここでは候補者決定段階において、つなぐ会の果たした役割と野党共闘の前進について総括する。

2. 候補者決定以前のつなぐ会の活動

(1) つなぐ会は、様々な考えの市民で構成される地域組織の連絡会であり、都知事選の候補者擁立に関わらない組織である(つなぐ会HPの申し合わせ事項参照)。擁立には関わらないが、野党共闘を進める観点から、候補者を統一するように立憲野党に機会ある毎に要望してきた。

 

(2) そして候補者が決まったら直ぐ各地域の情報交換に動けるよう、都政チーム(11名)をつくり準備を始めた(5/20運営委員会テレビ会議にて)。都政勉強会を5/27と6/4に開催した。

 

3.  候補者決定段階でのつなぐ会の活動

(1) 5/25、宇都宮さんがツイッターで出馬表明をし、5/27午前に記者会見を行った。前回都知事選のしこりもあり、宇都宮さんと立憲野党とは事前相談をしていないことが明らかにされた。一方、立憲野党は山本太郎氏と調整中との報道もあり、候補者統一の方向性に混乱が懸念された。

 

(2) 同日5/27午後、つなぐ会都政チームはテレビ会議を行った。立憲野党が統一候補を出せない中、公示まで1カ月を切った段階で、宇都宮さんが出馬表明したという局面を迎えた以上、分裂するのではなく、宇都宮さんの立候補決意を尊重した上で、立憲野党が都知事選候補を統一して戦うことにより、都知事選も市民と野党の共闘も前進することを強く望み、下記要望書で働きかけることにした。

そして、この流れを早急に作るために、各地域の代表的な方々に有志連名を募り、下記要望を働きかけることにした。募集期間は実質1日であったが、要望書に196名の有志連名が得られた(詳細はつなぐ会HPの該当ページ参照)


 東京都知事選に関する、宇都宮健児さんと立憲野党に対する要望書

(2020年6月1日)

 

 私たちは、立憲野党が都知事選候補者を統一してたたかうことにより、都知事選も、市民と野党の共闘も前進することを強く望み、下記を要望致します。

 

1. 宇都宮健児様

 私たちは、都知事選も立憲政治を取り戻すための市民と野党共闘を進める選挙として積極的にかかわっていきたいと思っています。立憲野党および各種団体に対して、都政を変えるために共闘しようと、宇都宮さんからも呼びかけてください。

 

2. 立憲野党各位

 都知事選の期日が迫ってきたこの段階において、野党統一候補の名前は上がっていません。そんな中で宇都宮さんが立候補を表明されました。このことを真摯に受け止めて頂き、その上で野党統一候補を早急に決めてください。

以上

有志連名 196名


 訪問写真は上から、宇都宮さんの弁護士事務所、日本共産党東京都委員会、れいわ新選組本部事務所


 

(3) 6/2に宇都宮さんの弁護士事務所を、4名で訪問。宇都宮さんは要望を快く受けて下さった。

 

(4) 6/2に立憲民主党、国民民主党、日本共産党、社会民主党、れいわ新選組、東京・生活者ネットワーク、新社会党、緑の党の各党にも要望書をお送りし、可能なところは面談をし、HPやSNSに公開した。

 

(5) 6/3に日本教育会館で開催された「呼びかけ人会議」の集会において、各立憲野党から宇都宮さんへの支持表明がなされ、事実上の野党統一候補という流れが決まった。働きかけが間に合って本当に良かった。

 

 

 



【B】2020都知事選の各地域活動と つなぐ会の総括

----- 都知事選に取り組んだ各地の地域市民選対の成立状況と、つなぐ会としての働きかけについて --------

 

「市民と野党をつなぐ会@東京」(文責 韮澤進、鈴木国夫)

 

1. 各地域において、市民と政党が一緒に地域市民選対を立ち上げ、都知事選をたたかった

 2020都知事選の特筆すべき特徴として、各地域において、選挙区単位の枠を維持しつつ、市区単位で都知事選をたたかう地域市民選対が作られたという点があります(別表参照)。

 そしてつなぐ会では各地域の動向を把握し、①取り組み事例などの情報提供と、②「希望のまち東京をつくる市民選挙対策本部」(以下「宇都宮選対本部」と称す)からの情報伝達に努めました。各地域の動き方はおおむね3つに区分けできます。

 

(1) 最も活発に選挙活動が展開されたのは、従来からあった国政向けの地域市民組織をベースに、立憲・共産・社民などの政党と労組などの各種団体が参加する形で、新しく都知事選向けに「地域市民選対」を立ち上げたところでした。地域市民選対の窓口連絡先も把握でき、宇都宮選対本部に参加したつなぐ会運営委員を通じて、宇都宮選対本部からの情報を日々伝達することもできました。こうした地域では市民と野党の共闘が質的に高まったという感想が数多く寄せられています。

<<市民と政党で作った2020都知事選の地域市民選対の名称>>

市民選対めぐろ・せたがや。しぶなか市民選挙連絡会および都政を変えよう渋谷の会・都政を変えよう!中野の会。宇都宮けんじさんを都知事に@杉並。ねりま宇都宮けんじサポーターズ(略称ねりけん)。豊島・宇都宮さんを勝たせる会。都知事選板橋連絡会。みんなで選挙@東京12区【北区】。足立・宇都宮けんじ市民選対。うつけん応援・江東(の会)。宇都宮さんを都知事に えどがわ区民の会。小金井うつけんサポーターズ。都政を変えよう清瀬市民の会。宇都宮さんを勝たせる町田の会。都政を変えよう!西多摩・昭島市民の会。です。15選挙区24行政区です。

 

(2) 地域市民選対が結成されたけれども、つなぐ会としてその動きを把握できなかったところもありました。また、地域市民選対が形成されないまでも立憲・共産を中心に政党が連携し、ここで提起される行動に地域の市民組織や勝手連が参加していく、あるいは独自に行動していく、という形態もありました。しかしながら、こうした地域については、つなぐ会としてそれぞれの地域の動向や窓口の把握が十分しきれず、情報をお届けしきれなかったところが少なくありませんでした。下記に記載した地域以外でも取り組みがあったかもしれませんが、把握できておりません。

 革新都政をつくる品川の会。大田区民の声を都政に届ける会。14区市民選対・宇都宮さんを都知事に荒川の会。明るい革新都政をつくる葛飾の会。武蔵野勝手連。うつけん府中勝手連。西東京市民連合。市民連合@国分寺。希望のまち東京・東村山の会。東久留米うつけん勝手連。革新都政をつくる立川昭島の会。日野市民連合。オール国立の会。希望の町東京へ 八王子勝手連。などです。9選挙区14行政区です。

 

(3) 残念ながら地域の市民組織が都知事選において十分機能せず、立憲・共産を軸とした政党間の連携で地域の選対を機能させたところもあります。つなぐ会としての地域の動向把握や情報の伝達もほとんどできず、市民と野党をつなぐ会における今後の課題として考えていく必要があります。

 

 

 評価としては、15選挙区24行政区で市民と政党による地域市民選挙母体を立ち上げて取り組んだこと、および9選挙区14行政区でそれぞれの状況に応じて取り組めたことは大きな前進です。一方で、25のすべての選挙区で市民と野党の共闘による選挙を取り組むという観点では課題が残されていると言えます。

 

 今後の国政選挙を考えると、大事なことは行政区単位だけではなく選挙区単位で地域市民選対を機能させていくことです。そのためには、行政区での地域の市民組織の空白地域をなくしていくことと同時に、複数行政区を持つ選挙区での地域の市民組織もしくはその連絡会づくりが必要になっていきます。それぞれの地域事情があるので一律には言えませんが、課題が残されています。

 

 組織論として考えるべきことがひとつあります。(a)地域の国政向け市民組織が都知事選での宇都宮健児候補の支持を決定して地域の市民組織として都知事選挙に取り組むという方法論と、(b)参加メンバーはおおむね重なっているとしても、地域の国政向け市民組織とは別に都知事選向け地域組織を立ち上げて取り組むという方法論です。今回の都知事選では、地域での市民選対が機能したところはおおむね(b)の方法論でした。これは、今後の大事な方向性だといえるでしょう。

 

 

2. つなぐ会は、地域組織に情報をつなぐことで、市民と野党の共闘を進めた。

  つなぐ会は、都知事選の組織ではないのですが、つなぐ会運営委員会は何度もZOOM会議を行い、積極的に関わる選択をしました。それは地域の多くの人たちが、候補者が決まる前から、小池都政に対して統一候補で戦いたいと思っており、力を合わせるための情報と方針を求めていたからです。つなぐ会はその情報ハブの役割を担ったことで、次の成果に寄与できました。

 ①地域の市民が活発に活動し、全体として地域の市民組織の力と存在が大きくなった。

 ②それぞれの地域で地域市民選対を組む画期的な方式が成功した。

 ③市民と政党との関係が近くなり、次の国政選挙への力となった。

これらの成果を今後の国政改革に生かしていきたい。

以上

 


2020都知事選を担った「地域市民選対」(市民と政党と諸団体で構成)と、国政レベルでの共闘を目指す地域の市民組織(従来から活動)の一覧表

PDFはこちら

■なお、これから地域組織を創ろうという地域には、経験情報提供などで協力いたしますので、ご相談をください。

連絡先アドレス ren_tunagu2@yahoo.co.jp

 



【C】2020年都知事選、各地域から送られてきた総括



「市民連合 めぐろ・せたがや」の総括文集

 多様性を尊重するめぐせたの総括文集では、山本太郎氏を応援した人も含めて、25本の文を載せています。今後の野党共闘に関連して、れいわ新選組との関係を心配する声も多く見られます。

 野党候補の一本化要望と、市民の立候補する権利との矛盾の解決策についての私論「都知事選の候補者は誰が決めるのか」(鈴木)18番も後半にあるので、一読ください。

 

●都知事選挙を振り返って

●共同したたたかいをすすめられたことが大きな財産

●選挙結果の概略分析

●皆様へ、「人間バンザイ」です!

●太郎さんの立候補の理由に涙しました!

●心の底から応援したかった宇都宮けんじさん

●この国の「政治文化」を変えていかないと

●地域が自律的に強くなっていくような可能性を感じた!

●要望を出しながら応援していく

●「違う意見=敵」という心理には自戒を

●都知事選の候補者は誰が決めるのか

●次はれいわを含めた野党共闘ができるように

めぐせた文集はこちらのページ


「まちだ市民連合」の総括

-------- まちだ市民連合の総括 (運営委員・大西 宏) -----------

1.町田地域についての総括

1)収穫

 従来の市民レベルでなく、政党レベルで連帯したことに加えて、旧保守系の伊藤議員(地区選出)後援会が、市民連合と繋がったこが大きい。選挙後も、両グループのコアメンバーが率直に意見交換をして連帯を強めた次第です。この塊は町田市において、質量ともにと当地区におけるもっと強力な政治勢力となる可能性があり、次なる衆院選挙や市長選挙の勝利に向かってさらに連帯の幅を広げ前進したい。

2)課題

 市民連合そのものの幅が広がったとは言えない。まずは、必ずしも街宣などに参加しなくても、意志疎通・情報交換・SNSでつながって緩く連帯する市民や市民団体を増やす必要がある。

 

2.中央について

知事選挙の総括が次なる衆院選挙につながるものでなければならない。有力野党の「支援」に拘わらず、野党支持者の票が少なからず相手に流れたことがまことに残念である。安倍政権を打倒すべきこの時機に、野党が全体として分裂のまま、野党第一党の立憲の支持率が低迷したままとはどういうことか。

 立憲民主党が、財源実質不要、所得再分配、消費拡大、中小企業支援に直結する消費税5%減税をなぜ掲げないのか?野党の候補一元化もこれなしにありえず、したがって衆院選挙の勝利もない。

 その他、野党が協約した宇都宮候補の政策・理念を取り入れて、野党連合として➀所得税・法人税の累進性強化(中間層や中小企業は保護)などの税制改革、②生活(生活保障年金…生活保護などとの統合が必要)・事業の困窮対策をウラヅケをもって打ち出すべきである。

 


東京25区市民選対 【都政を変えよう!西多摩・昭島市民の会】 報告

 --------東京25区市民選対【都政を変えよう!西多摩・昭島市民の会】 報告 ( 山下 千尋)----------

 

 小選挙区ごとに市民選対を作ろうという動きが出る中、東京25区でも6月13日【都政を変えよう!西多摩・昭島市民の声】を立ち上げた。

 【東京 25 区市民連合連絡会】が各政党に呼びかけた結果、立憲・共産・社民が初めて同じテーブルにつくという画期的事実が生まれた。昨年5月より各政党との懇談を重ね親睦を深めて来たものの、政党間の繋がりはまだまだだった為、立ちはだかっていた壁が一気に取り払われたかの様だった。これまで共産と行動を共にすることを躊躇っていた立憲だが、ポスターやビラの差配といった実務的共同は勿論のこと、各所で行われた駅頭街宣にも積極的に参加し、3党+無党派議員が揃って演説を行うなど共闘は大きく前進した。日を追うにつれ共闘の本気度がハッキリと見えてきた。

 

 当初東京25区には宇都宮さんの街宣演説の予定はなかった。西多摩のような田舎では「顔を見た・話を聴いた・握手をした」というように、候補者との距離が縮まらないとなかなか票に繋がらない。何度もお願いし 7 月 2 日羽村駅での演説集会が実現した。350人の観衆が宇都宮さんの演説や 3 党の応援弁士、市民の訴えに熱心に耳を傾けた。東京25区は横田基地を抱える。オスプレイ配備 NO を公約に掲げる宇都宮さんから、「横田基地の縮小を求めていきたい」「沖縄とともに日米地位協定を見直していく」「将来的には横田基地の返還を求めていく」と一歩踏み込んだ発言があり拍手が沸き起こった。オスプレイ配備 NO では野党の一致はあるが、基地問題となると、日米安保条約が絡み声を挙げづらいなど野党の足並みが揃わず往生していた。2012年の米軍再編以降、輸送機の騒音や危険訓練は以前にも増し住民に脅威を与えている。これを機に、私たちの命は私たちで守る運動をしようといった新たな協力体制が作れるかもしれない・・・と期待する。

 

 7月10日都知事選総括と今後についての会議を行った。私たちは今回の選挙で培われた市民と野党共闘を《財産》と考え、次期総選挙に向けこの関係を存続させることにした。

【市民連合あだち】では立憲・共産の各予定候補者が市民連合会議に参加し、ひざを突き合わせ話し合いをしていることを引き合いに出したところ「私たちもそそうしよう!」ということになった。東京25区の政策についても確固たるものを一緒に練り上げていくことになった。昨秋の増税以降の懇談では立憲との共闘すら危ぶまれる状態が続いていた。本部同様「財源が・・・」、また消費税5%で市民連合と立憲・共産が政策協定を結んだところがあることにも懐疑的であった総支部長が、「25区でも何とか頑張って下からも突き上げていきましょう」と転じた。消費税問題も一歩前進。そして市民への「共闘見える可」を図るため、早い時期から定期的に揃って街宣を行なうことにも合意を得た。

 

 まだ市民連合も市民権を得るに至っていない。「市民連合って?」「市民と野党共闘?」「共産系?」ではどうしようもない。実は宇都宮さん出馬表明後 『東京民報』が2回発行され、「これでは共産党候補者と間違われる。立憲支持者が離れていく」といったボヤキも聞こえてきた。共産に配慮して!と訴えるのでなく、自分たちの共同体を活発化していくしかないと痛感。自主投票となった国民や生活者ネットも、過去の懇談では共闘に前向きである。れいわ支持者やアベ政治を許さない多くの人々に呼びかけ、共闘の輪を広げていくことをみんなで決めた。今回ポスター等、自治体ごとの作業が必要であったため、全9市町村に責任者を設けそれぞれの地域で市議と連携しながらビラ配りや駅頭街宣等を行った。現在東京25区に3つの市民連合が存在するが、この度の選挙活動を通し他市町でもひとつの運動体としてのまとまりができ、市民連合の立ち上げが加速しつつあることが判った。嬉しい報告であった。

 

 都知事は自治体の長であると同時に、国に先んじその時代の課題に向き合うことを求められる。私たちは打倒アベ!も見据え、都政を変えようと本気で向き合ったが残念な結果に終わった。内閣不支持率が50%近かったにも拘わらず、その票を取り込むことができなかったことに悔いが残る。また三多摩格差という言葉があるが、私たちは《西多摩格差!》と口を尖らせる。東京25区は昭島市も含めると東京の1/5 の面積を占め、高齢者人口は軒並み 30%台に突入(檜原村・奥多摩町は 50%超)。生産者人口の減少に伴い公共交通機関の縮小は顕著であるが、広域行政整備も進んでおらず通院に困る住民や買い物難民も出始めた。それこそ保健所は1ヶ所。児童相談所は0・・・。山や河に面した居住者も多く、災害とも背中合わせ。本来であればこういった窮状を訴えつつ、ともに都政を変えていく運動をしたかったが、あまりにも時間がなさ過ぎ、あまりにもあっけなかった感は否めない。

とはいえ実質的共闘を経、東京25区は新たな体制で走り出した。

以上